【バージョン2.79b用】
このアドオンは建築系のモデリング&マテリアル設定のアドオンで、建築物の構造やドア、柱、階段、屋根、キッチンなどをパラメータ設定のみで簡単に作れるというもの。
(2016/9/5) Blender 2.78からは標準アドオンになり、バージョンも上がっていたので記事を修正。
(2016/11/12)使い方を更新。
★入手先
Blender 2.78からは標準アドオンとして付いてきます。
アドオンの開発の過程は、こちらのBlenderフォーラムのスレッド。
[GARD]
★使い方
「Shift」+「A」キーを押して「Mesh」メニューに「Archimesh」が追加されているので、その中から作成したい構造を選択するか、ツール・シェルフの「Archmesh」タブから操作します(User Preferenceの「Tab Category」で表示タブを変更可)。
追加したいオブジェクトを選択したら、ツール・シェルフの下の部分(オペレータが表示される部分)いパラメータが表示されるので、これを変更して、形を調整します(各パラメータはいじって理解する!)。なお、RoomやWindowなど一部のオブジェクト用のパネルは、3D Viewのプロパティ・シェルフ(「N」キーを押したときに表示されるシェルフ)に表示されます・・。
こちらのYoutubeへのリンクで使い方が説明されていますが、パネルの表示位置が古かったりします。
作れるものは下図の通り。
ツールシェルフの「Archimesh」パネルはこんな感じ。「Element」と「Props」パネルはオブジェクトを作成するときに使います。
「Display Hint」は部屋やドアなどを作成したときに、その寸法や壁の番号を表示します。「Show」ボタンを押すと、寸法が3D Viewに表示されます。
そして、一番下にある「Pencil Tools」パネルは、グリースペンシルで書いたラインから部屋を作ります。
トップビューで、「D」キーとマウス左ボタンを押しながらマウスで適当に部屋の形の線を引きます。歪んでいてもOK。例えば、下図のように。
続いて、「Pencil Tools」パネルの「Room from Draw」を押すと、描いたラインのところに壁のオブジェクトが作成されます。その際、歪んだ線は直線に修正してくれます。また壁のオブジェクトはZ=0の位置に配置してくれるという親切設計!
同パネルにある「Ceiling」、「Floor」にチェックをいれると、天井と床を同時に作成してくれます。
「Close」をオンにすると、上図ようにグリースペンシルで描いたラインが閉じていない部分を壁で閉じてくれます。
作成できるオブジェクトは以下の通りです。
・「Room」
・「Column」
・「Door」
・「Rail Windows」
・「Panel Windows」
・「Cabinet」
・「Shelves」
・「Stairs」
・「Roof」
・「Books」
・「Lamp」
・「Venetian blind」
・「Roller curtains」
・「Japanese curtains」
★特徴
・部屋(Room実行時)は壁を作っていき部屋の形を作る。床と天井のチェックボックスをオンにすることで、部屋の形にあった床や天井が自動作成される。
- 「Create default Cycles materials」にチェックが入っていると、勝手にCyclesのマテリアルを作ってくれる。
- 壁の厚みはSolidify Modifierを使っているので、壁の穴あけは簡単にできる。
- 「Floor」にチェックを入れると、床を作成してくれて、Brick Textureを使った格子状の床が作成される。
- Advance設定で曲面の壁も作れる。
- 柱や屋根のように反復するものは、Array Modifierを使っているので増減は簡単。
- ドアやノブの形、柱の形など、何種類か用意されている。
- 階段はCurveを使って曲線的に変形できる。
などなど。
★感想
操作性は良く、分かりやすい設計。お手軽に建築物が作れるので便利なアドオン。パラメータが多いので、結構なバリエーションを出すことは可能。
マテリアルのノードも自動設定してくれるけど、カスタマイズが必要だと思います。このアドオンで全てを作るというより、大雑把にこれで作ってからカスタマイズしていく使い方になるかな(と思う)。
建築系を作るなら、インストールしておいて損はないアドオン。
下図は、ざっとArchimeshをいじってみたときに作ったもの。
★その他
Blenderバージョン:2.78a
Addonバージョン:1.1.3