Blender入門#23でオブジェクトに色を付ける方法を説明しました。ここでは、マテリアルにテクスチャを貼り付ける方法を説明していきます。
前回、ライティングを設定したトミー君のシーンからの続きです。
Step 1
まずは簡単なものから説明していきます。テクスチャを貼りつけたいオブジェクトを選択します。ここでは地面として配置した平面オブジェクトを選択してください。
平面にマテリアルが設定されていない場合は、プロパティ・エディターの「マテリアル」タブを開き、「新規」ボタンを押してマテリアルを追加します。ここでのテクスチャはマテリアルに貼り付けるので、マテリアル設定がなされてなければなりません。なお、テクスチャはマテリアル以外にもワールド設定やブラシにも貼り付けられます。
Step 2
プロパティ・エディターの「テクスチャ」タブを開き、「新規」ボタンを押してテクスチャを追加します。テクスチャを追加するとき、先に「マテリアル」タブを開いてから、「テクスチャ」タブを開くのがミソです。
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Step 3
テクスチャに関するパネルが表示されます。テクスチャには大きく分けて2つの種類があります。プロシージャルテクスチャと、外部の画像ファイル(動画ファイルもOK)を使うテクスチャです。
プロシージャルテクスチャとは、Blender内部で生成されるテクスチャでパラメータを変えることで模様をいろいろ作成することができます。
まず、プロシージャルテクスチャを使う方法ですが、プロパティ・エディターに表示されたテクスチャ関連のパネルの上の方にテクスチャのタイプを選択する部分があります。このメニューの中にある「画像または動画(Imgae or Movie)」、「環境マップ(Environment Map)」以外は全部プロシージャルテクスチャです。
メニューの中から「ボロノイ(Voronoi)」を選択します。
選択すると、「プレビュー」パネル画面にボロノイ・テクスチャの模様が表示されます。
Step 4
3Dビュー上で「Shift」+「Z」キーを押して、表示をレンダーモードにします。あるいは、3Dビューのヘッダーにあるシェーディングメニューの中から「レンダー」を選択します(シェーディングメニューについてはこちらに書きました)。すると、下図のように地面の一部が紫色に変わっています(平面オブジェクトの大きさを以前の記事で指定していなかったので、必ずしも下図のような模様になっていないかもしれません)。これはテクスチャによるものですが、上記のプレビューにある模様のように見えません。この原因は、テクスチャをオブジェクトに貼る際の「どのように貼り付けるか」という設定がデフォルト設定なので、このオブジェクトに適していないためです。この「どのように貼り付けるか」という作業を、マッピングといいます。
Step 5
マッピングを行う「マッピング(Mapping)」パネルがプロパティ・エディターにあるので、そのパネルの「サイズ」の「X」、「Y」の値を30にします。これは平面なので、X方向とY方向にテクスチャのサイズを調整しています。
元のオブジェクトの大きさにもよるので、上記の数値では必ずしも下図のようにならない場合があります(平面の大きさを特に指定していなかったため)。その場合は、数値を調整して似たような感じにしてください。
Step 6
プロパティ・エディターに「ボロノイ」パネルがあります。ここでテクスチャの模様の設定ができます。模様の設定ができるプロシージャルテクスチャは、このように模様設定のためのパネルが追加表示されます。
例えば、以下のようにプロパティを設定します。
このときの結果は、下図の通りです。
Step 7
テクスチャの色が紫色です。この色はどこから来ているのかというと、「色」パネルではなく、「影響(Influence)」パネルです。このパネルはテクスチャがどのようにマテリアル設定に影響するかを設定します。その中でカラーボックスに指定した色がその上の「ブレンド」により指定するモード(演算方法)でブレンドされます。
図のように青色を指定してみましょう。
その結果は、以下の通りです。
Step 8
前Stepで「色」パネルは関係ないようなことを書きましたが、全く関係しているわけではないです。例えば、「色」パネルの「明るさ(Brightness)」の値を1.6にすると、以下のようになります。
Step 9
「色」パネルにある「カラーランプ(Ramp)」にチェックを入れます。これはグラデーション色をテクスチャに付けるためのものです。例えば、以下のようにグラデーションを設定すると(先ほどの明るさを1に戻しています)、下図のようにテクスチャの模様に対し、グラデーションを設定することができます。
カラーランプ部分の操作は、グラデーションの帯のところにあるポイントにカラーボックスで色を指定します。ポイントは「+」、「-」部分をクリックすることで、追加または削除できます。カラーの帯の部分のポイントをマウス左クリックして選択したり、ドラッグすることで位置を変えることができます。自分で触って探ってみてください。難しいものではないので分かると思います。
注意点は、表示されたグラデーション部分上では、選択はマウス左クリックです!なんという変化球でしょうかぁ~、これまで選択は右クリックだったのに・・・。
結果は下図の通りです。