Blender入門#17:モデリング(1)

トミー君 Blender
Share to..

この章からはいよいよモデリングについて説明しながらステップ・バイ・ステップで手順を書いていきますので、実際に制作してみてください。もちろん、ここでの手順は一例に過ぎませんし、他のBlenderが持っている機能を使って制作する方法もあります。

これから作るものは、下図のような人型のモデルです。名付けてトミー君です(特に意味はない)。Blenderを起動したところからチュートリアルは始まります。

トミー君

[GARD]

 

Step 1 

Blenderを起動したときに表示されている立方体を選択し、「X」キーで削除します。(なお、ショートカットキーは大文字標記していますが、大文字ではありません)

 

Step 2 

「Shift」+「C」キーを押します。これで3Dカーソルが原点に移ります。

3Dカーソルを原点に

Step 3

「Shift」+「A」キーを押して、「メッシュ(Mesh)」、「UV球(UV Sphere)」と選択します。すると、3Dビューの位置にUV球が3Dビューに表示されます。表示されたら、次のStepの作業をするまで、他の操作をしないでください。理由は、次で説明します。

オブジェクトの追加

Step 4

3Dビューの左側に表示されているツール・シェルフの一番下に、追加したUV球の形状を調整するためのオペレーターが表示されているはずです。この中にある「セグメント(Segments)」の値を16、「リング(Rings)」の値を10にします。

このオペレーターはオブジェクトを追加した直後しか表示されません。例えば、「G」キーでオブジェクトを動かしてしまうと、オペレーターは消えてしまいます。その場合は、オブジェクトを消してやり直すか、「Ctrl」+「Z」キーでUndoして、やり直します。

UV球の追加オペレーター

Step 5

テンキーの「7」キーを押し、「Tab」キーを押して編集モードに移ります。そして、「Z」キーを押して、表示モードをワイヤーフレームモードにします。ワイヤーフレームモードにすると、何が選択されているのかいないのか分かりやすいので適宜使い分けると良いです。

fig14-2

Step 6

「A」キーを押して、全頂点を非選択の状態にします。そして、「B」キーを押し、カーソルが十字点線になったら、マウスクリック+ドラッグで図のように選択します。「B」キーは矩形選択のショートカットキーです。選択範囲内の頂点(選択モードによる)を全て選択します。逆に選択しているものを選択から外すには、「B」キーを押した後、「Shift」キーを押しながら上記のマウス操作をすることで外すことができます。

矩形選択 矩形選択結果

Step 7

「X」キーを押し、表示されたメニューから「頂点」を選択して、選択中の頂点を削除します。

削除メニュー

Step 8

プロパティ・エディターのヘッダーから「モディファイアー(Modifier)」ボタンを押します。そして、その下に表示された「追加(Add)」ボタンを押します。

モディファイアー追加

Step 9

表示されたモディファイアーメニューから「ミラー(Mirror)」を選択します。

ミラーモディファイアー

 

すると、3DビューのUV球の消したはずの側が表示されているはずです。図は「Z」キーを押して、ソリッドモード表示にしたときの図です。このミラーモディファイアーは指定した軸を中心に反対側にメッシュの形状をミラーリングする機能です。これで左右対称なオブジェクトを作るとき、片側だけ作成すればよくなるので便利です。

ミラー適用後

 

プロパティ・エディターにミラー・モディファイアーのパネルが表示されています。デフォルトでは、「X軸」にチェックが入っているので、+X軸側にあるメッシュの形状が-X軸方向にミラーリングされています。

ミラーモディファイアーパネル

Step 10

ミラー・モディファイアーのパネルにある「クリッピング(Clipping)」にチェックを入れます。これは選択した頂点を移動させても、ミラーで指定している軸(ミラーリングの基準となる中心軸)より反対側に頂点が行かないようにする機能です。メッシュの形状を変える操作のときは、チェックを入れておくと便利です。ただし、ミラー軸にクリップされてしまうので、ミラー軸上の頂点を動かしたいときは、「クリッピング」のチェックを外さないと動かすことができません。必要に応じて使い分けます。

クリッピング

(次回に続く)